感覚変容工房トーランス
(愛知淑徳大学創造表現学部)
人間の感覚をいつもとは異なる状態に変容させることで、普段とらえている世界像の知覚のされ方を多様化させる試みを行っています。愛知淑徳大学創造表現学部メディアプロデュース専攻に所属する村上泰介と、コンコルディア大学に所属するDavid Somiah Clarkのふたりによる共同研究をもとに、それぞれが制作を進めています。また、小学生の村上創英が研究助手として活動しています。
2021
スペクトラムリアリティ:こどもの場合
- 村上泰介(作者:愛知淑徳大学創造表現学部教授)
- 村上創英(研究助手:名古屋市立上野小学校・3年)
ニューロダイバーシティ(脳・神経多様性)という言葉があります。この言葉は1990年代後半の社会運動から生まれました。この言葉は、「すべての人の脳や神経は違うのだから、みんな違う感じ方で世界をとらえている。」という考え方を表しています。作者は、ニューロダイバーシティの考え方を元に多様な世界の感じ方を体験するための道具を製作しています。2021年度のメディア実験室では、村上創英研究助手(小学校3年生)のとらえている世界を表現するために、360度カメラを使った本人撮影による愛知県児童総合センター内の光景を編集した映像作品と、2018年度に発表したEar ball for empathyという聴覚にはたらきかける作品を組み合わせて空間を構成しました。日常の光景も、他の人の見え方や聞こえ方を通して捉えると、また違った感じ方ができるのではないでしょうか。この作品を通して、人それぞれが異なった現実感を持って暮らしていることに思いを馳せて欲しいと作者は願っています。
2021
せんせーしょん
- チーム はーとっぐ!:稲石拓巳、小瀧陽平、後藤リカ、鈴木葵、髙木碧、長谷川亜里沙、古居麗奈
(愛知淑徳大学創造表現学部メディアプロデュース専攻・3年 村上泰介ゼミ)
作者らは、全ての人が共通して感じている「心音」をモチーフにして空間を構成しました。日常の様々な場面で「心音」は私たちに生きている感覚を与えてくれます。この作品では、幾重にも重なる布で覆われた空間内を「心音」を連想させる映像の投影と音で満たしています。また、空間内には「心音」を連想させるオブジェも配置されています。鑑賞者は、布で覆われた空間を最初に目にします。布には鮮やかな色彩の映像が投影されており、映像は空間の奥から聞こえてくる「心音」に合わせて変化を続けています。鑑賞者が、布の隙間から中に歩を進めると幾重にも重なる布の連なりを目にすることになります。布を通して映像に空間全体が満たされているため、鑑賞者は映像の一部になったかのような体験ができます。空間の中を探索すると、ところどころに運動靴や手紙、写真など、「心音」を連想させる様々なオブジェが配置されています。
これらの体験を通じて、「心音」を心身を通して感じることができる空間が実現しました。
2021
なんせんす
- チーム 小人猫:石川啓太、岩田真結子、角谷亜衣子、棚橋拓己、堤祐介、福田悠花、福家明日香
(愛知淑徳大学創造表現学部メディアプロデュース専攻・3年 村上泰介ゼミ)
作者らは、「なんせんす」(意味のわからない)をコンセプトにして複数の映像作品を配置して劇場空間を構成しました。この空間において、映像の支持体となるモニターやスクリーンに多様性を持たせて、映像を通した遊び方や楽しみ方を広げることを試みました。作品は3つの部分で構成されています。1つ目の作品は、短冊状に切れ目を入れた巨大なスクリーンに投影された映像作品で、鑑賞者はスクリーンそのものを通過したり、スクリーンの一部になる体験ができます。2つ目の作品は、旧いブラウン管モニターに映される映像作品です。ブラウン管モニターからは静電気や熱が感じられ、現代の液晶モニターとは異なる質感を感じさせます。また、量感のあるブラウン管モニターの特徴を持たせたダンボール製のダミーのモニターの中に顔を入れて遊ぶ体験も用意されました。3つ目の作品は、人感センサーと呼ばれる人のわずかな動きをとらえるセンサーを用いて映像と自分自身をリンクさせる作品です。これらの作品を通して映像を体験することの意味や解釈を広げる遊びの空間を実現しました。
2019
幼年期の追慕
- 村上泰介(愛知淑徳大学創造表現学部メディアプロデュース専攻 教授)
この作品は、幼児期を大人が追体験するための装置です。大人は誰でも子どもでした。でも、子どもであったときの体験を大人が再び体験することは難しいのではないでしょうか。大人は子どもよりも背が高く、手や足も長く、体の色々な部分の比率が異なっています。そのために、体の動きそのものが異なっているのです。この装置は、風船のような素材で出来ており、中に大人が入ることができます。装置に入ると、大人はいつもと同じように体を動かしているつもりでも、歩いたり、座ったりといった動きがうまくできません。体をうまく動かせない大人の動きは、自然と幼児の動きのように見えます。そうした姿を見ることで、子どもたちに大人と子どもの体の違いや、自身の成長について実感してもらいたいと作者は考えています。
2019
SURŪ
- David Somiah Clark(コンコルディア大学(カナダ)デザイン学修士)
SURŪは、2つのオブジェクトで構成された単一のウエアラブル装置です。(ウエアラブルとは、身につけられる、着用することができる、という意味です。)
この装置は、個人間のつながりを表出させる新しい器官だと作者は考えています。
SURŪを体験するには、2人の体験者がそれぞれ1着のウエアラブル装置を身につけます。装置の肩部分は、折り紙細工のようになっていて、装着者の心拍数をセンサーで取得して、心臓の鼓動に応じて、開いたり、閉じたりするように動きます。心拍数をはかるセンサーは指に装着するように出来ているので、センサーを2人が交換することで、相手の心臓の鼓動を自分の肩で感じることができると同時に、自分の心臓の鼓動を相手の肩に見ることができます。
作者は、この装置を2人の着用者の生理機能を拡張する新しいコミュニケーションだと考えています。装着者同士の社会的関係が、この装置によって視覚化・触覚化された円環構造を完成させ、2人の着用者が1人になることを可能にしてくれるのです。
2019
ポットラック〜レッツクッキング〜
- 井上莉緒、大作小夏、金刺美優、佐藤侑璃、塩田暖世、出口侑佳(愛知淑徳大学創造表現学部村上ゼミ)
作者らは、料理という日常的な行為の中にある様々な関係を視覚的に表現しようと試みました。この作品では、最初に体験者は諸外国の珍しい料理の名前と、その料理の材料を記載したカードを渡されます。そのカードに記載された材料を、会場内に設置された仮設の牧場、漁場、農場から探します。材料は木製のカードで出来ています。例えばブタやウシ、イカやエビ、ナスやタマネギといった材料を型取ったカードがあります。この材料カードを集めて、キッチンに持ち込みまな板の上や、フライパンの上に乗せると、材料カードに組み込まれたセンサーが反応して、調理の様子が映像として映し出されます。材料の調理が終わり、食卓に持ち込んでお皿に調理済みの材料をかざすと、材料の組み合わせに応じて、その材料で作ることができる諸外国の珍しい料理が完成し、お皿の上にプロジェクションされます。これらの行為を通じて、自然の中の様々な生き物を材料にして料理が成り立っていること、材料同士の組み合わせによって、様々な料理ができること、世界中に様々な料理が存在することなどを体感することができます。
2018
Ear ball for empathy
- 村上泰介(愛知淑徳大学創造表現学部メディアプロデュース専攻 教授)
- 村上創英(あいわ幼稚園年長すみれ組)
Ear ball for empathyは、顔の左右に付いている耳の機能の不思議さを体験してもらう装置です。この装置は球体に左右の耳が引っ付いているようなカタチをしています。この装置に付いた耳はマイクになっていて、マイクが聞いた音は無線で4台のヘッドフォンに送信されます。ヘッドフォンを装着した4人の体験者は、この球体型の装置の耳からの音を聞くことになります。そうすると不思議なことに、耳だけが自分の体から離れてしまったような体験ができるのです。球体型の装置を回すと、自分の周りの空間が回ったように感じ、装置の後ろから話しかけられると、自分の後ろから話しかけられたように感じ、球体型の装置を前にして自分で話しかけると、自分が自分に話しかけて来るように感じるのです。どうしてこのように感じるのでしょうか。それは、耳が顔の左右に付いていることによって、音が聞こえてくる方向を感知しているからなのです。例えば、体の右側から音が聞こえて来るとき、右耳に左耳よりも早く音が届きます。そこで、私たちは右側から音が聞こえていると判断できるのです。ところが、Ear ball for empathyを体験すると、音が聞こえてくる方向が、自分の顔の左右に付いている耳から聞こえる方向と一致しませんから、不思議な聞こえ方が体感できるのです。
2018
beAT
- David Somiah Clark(コンコルディア大学(カナダ)デザイン学修士)
beATは、人間の生理的な反応を表示するウエアラブル装置です。(ウエアラブルとは、身につけられる、着用することができる、という意味です。)
この装置は、着用者の環境に対する生理的反応を、心拍数の変化として読み取り、肩の部分に装着された折り紙細工のような造形物の動きを通して視覚化します。生体反応が物理的な表現として見えるようになることで、他者が着用者と共感的なつながりを形成する可能性が広がるのではないでしょうか。
また、衣服の本質的な機能が身体の美学を考慮しているのに対し、beATは衣服がどのようにお互いの意識を拡張するのかを考えさせます。
beATは、個人の生体信号を追跡するモバイルフィットネスアプリなど、現在の商業的な技術開発の別の側面を捉えようとしています。このような技術開発は、個人の生体信号を追跡することを通して、お互いのことをより深く知る手段を提供することも可能にするはずだと作者は考えています。
静岡理工科大学情報学部
情報メディア設計研究室
人とコンピュータの間の入出力を適切に組み合わせ、豊かな情報メディアを設計することを目指しています。メンバーはプログラミングをはじめとした情報技術とその活用に長けたコンピュータシステム学科所属の学生と、認知心理学をはじめとする人の感性の理解や調査に長けた情報デザイン学科所属の学生で構成されています。
2021
もじモジじっけんワークショップ
- 定國伸吾(静岡理工科大学 准教授)
モジの素材を探し、モジを作り、みんなのモジを集めて、書体を創る遊び「もじモジじっけん」を使ったワークショップを実施しました。今回のじっけんでは、2018年のメディア実験室で展示したシステムを改良に加えた他、作った書体を自身の発話によって、呼び出すシステムもあわせて展示しました。
2021
なりきれ、標識さん!
- 城山竜都、世田稜、多賀谷源(静岡理工科大学)
- 寺分元則(静岡理工科大学大学院)
- 定國伸吾(静岡理工科大学 准教授)
街を歩いていると見かける横断歩道や進入禁止の標識、身体を使って、これらの標識の一部になりきってみる、というコンセプトでじっけんを行いました。自身が標識の中にの人になりきろうと努力すること、その様子を外から眺めること、また最終的な成果として撮影された標識をみること、他人の成果と見比べてみること、など、単純な仕組みならではの楽しさがあると思っています。
2021
おのまとぺポスト
- 飯田圭祐、大林賢太郎、勝又悠希、杉本和香奈(静岡理工科大学)
- 小川歩夢(静岡理工科大学大学院)
- 定國伸吾(静岡理工科大学 准教授)
雲といえば?ふわふわ?もくもく?1つのものをいろいろなオノマトペで表すことができます。映像からイメージするオノマトペを考えてみて、他の人のイメージとの違いを比べて楽しんでみるというコンセプトでじっけんをおこないました。マイクの前で、オノマトペを発話すると前面のスクリーンのイラストの中に漫画の効果音のようにオノマトペが書き込まれる仕組みとし、同じイラストに対するオノマトペの個人間の違いを視覚化できる仕組みとしていました。
2021
雫
- 齋藤琢真、高田葵、平沢大翔(静岡理工科大学)
- 池宮康清、金子大海(静岡理工科大学大学院)
- 定國伸吾(静岡理工科大学 准教授)
映画やアニメなどで、天井からの雨漏りをバケツなどで受けている様子を見かけることがあります。この仕組に興味を持ち、これを援用したシステム「雫」を開発・展示しました。今回のじっけんでは、人の運動量を蓄積し、蓄積量が一定状になったときに、雫がおちるシステムとし、雫の受け皿を変更し、音も楽しめるようにしました。
2019
すけーる
- 定國伸吾(静岡理工科大学情報学部情報メディア設計研究室)
「すけーる」は、スケール(大きさ、長さ、強さ等)の表し方と、はかる(測る、量る、計る)ことを作りじっけんする企画で、自分や他の人が作ったスケールの表し方を作り、登録できるシステムをつかった企画でした。
じっけんの流れは次のとおりです。
1.音の大きさ、動きの激しさ、物の重さ、の中からつくるスケールのテーマを選びます。
2.テーマに選んだスケールの4段階を、4コマ漫画の要領でつくります。
3.作った形をシステムに取り込みます。
4.作った形をテーマ毎の体験方法で体験します。音の大きさはマイクに向かって叫ぶ声の大きさで、動きの激しさはカメラの前で動く動きの激しさで、物の重さは量りに載せるブロックの数で、体験します。
2019
はいっ!ピクト
- 113 Not Found(静岡理工科大学情報学部情報メディア設計研究室+α)
非常口、公衆トイレ、エレベーター、津波避難建物、車椅子マークなど、生活の中のいろいろな場所にあるピクトグラム、その中の人に自分たちの身体を使ってなりきってみる、というじっけんでした。
なりきってみるとピクトグラムの中の人が意外と難しいポーズをしていることに気づいたり、ピクトグラムの中の人をいつもとは違う場所やポーズにしてみると意味が違って見えてきたり、といろんな発見をしてもらうというのがこのじっけんの主な目的でした。
2019
まどのおもいで
- 113 Not Found(静岡理工科大学情報学部情報メディア設計研究室+α)
私たちの身の回りにある窓、そんな窓にもし記憶があったなら、どんな景色を見ているのだろう?というのがこのじっけんを思いついたきっかけです。じっけんでは、窓に残った記憶をさかのぼったり、ゆっくり進めたり、早送りしたりして、ちょっと昔の景色を覗き見ることができるシステムを提供しました。
その仕組はつぎのとおりでした。窓に見立てたディスプレイを設置し、その背面にはカメラが付いています。「窓」にはカメラからの映像が映っていますが、その映像はコンピュータで制御されており、ランダムに逆再生されたり、早送りされたりします。
2018
もじ・モジ・じっけんしつ
- 定國伸吾(静岡理工科大学情報学部 情報メディア設計研究室)
「もじ・モジ・じっけんしつ」は、センターのプログラム「もじ・モジ・ファクトリー」とのコラボレーションにより生まれたじっけんです。「もじ・モジ・ファクトリー」では、以下のようなコンセプトの下、多様な手法での文字造形が行われています。(愛知県児童総合センターあそびワンダーブック20th. Anniversaryより説明文を抜粋)
世界にはたくさんの文字があり…略…すべて全く違うカタチをしていて、ほとんどの人が読めたり使えたりする文字…略…誰も読むことができない文字もあります。
さらに、文字それぞれにわたしたちは何かしらのイメージを持っています。…略…そのイメージも書き方を少し変えるだけでかわってくるのが不思議です。
「もじ・モジ・じっけんしつ」では、ここに、自身が造形した文字(以下モジとします)を既存の文章の文字と入れ替えるシステムを提供しました。このシステムにより、自分で作ったモジを50音順表に登録したり、表示される文章の中の文字を自分のモジと取り替えたりすることができます。
現在このシステムをベースに、あたらしい文字のじっけんを企画中ですので、またお披露目できるとうれしいです!
情報科学芸術大学院大学
子どもへ向けたあそびのプログラムを研究の一環とする有志が集い、創造性やプログラミング的思考を養うなどのテーマから研究しています。
2021
ラウド!グラウンド!
- 小林玲衣奈
マイクに音を入れると、音の大きさに応じて大きな画面に映ったキャラクターが上にジャンプをします。自分の音は、キャラクターがジャンプした後に時間差で、飛び越える障害物として現れます。ルールを深く設定せず、機能や仕組みを単純にすることで、自ら遊び方を探すあそびを目指しました。大きな声で叫んでみたり、手や物を叩いてみたり、足踏みしてみたり、自分や自分の周りにある物で音を出すにはどうすればいいのか、試してみる姿が見られました。
2021
タッグでポン!
- 川田祐太郎
ロープを綱引きのように引っ張る動きで操作するインタフェースを用いて、レトロゲーム『PONG』などを題材にしたゲームを2人以上で協力プレイする、というあそびを企画しました。からだ全体を思い切り使うことを楽しむと同時に、慣れないインタフェースを使うこと、ほかの人の力加減を察知したうえで自分の力を繊細にコントロールし協力することの難しさに、面白さを感じてほしいという思いから実施しました。
2021
くねくねウォーキング!
- 鈴木宣也
身体の一部が前にあると音の鳴る装置を使った遊びです。10個の装置が1列に並べられ、高さはバラバラになっています。装置の前を歩くと、距離センサが反応し、装置と身体の距離に応じて音を変化させながら鳴る装置です。手や足、時には頭やお腹などを使い、くねくねしたり、踊ってみたり、ジャンプしたりして、身体を大きく動かしながら歩くと、メロディーや和音を作りながら遊べます。2人以上で遊ぶと複雑な和音やセッションを楽しむことができました。
2019
からだdeバンド
- 星 安澄(情報科学芸術大学院大学)
バンド型のデバイスを身につけ、体を動かして表現するワークショップ。体験者は振ると音がなるバンド型の不思議なデバイスを身につけ、体を動かして音楽を奏でます。子どもたちがデジタルとアナログのな表現の掛け合わせを体験することで新たな創造力を身につけることを目指し、ワークショップを実施しました。手をふったり足をぶらぶらしたりおなかをぐるぐるしたりしました。
2019
actionCanvas
- 桑畑幸千生(情報科学芸術大学院大学)
日々の生活の中では身体の動かし方がまるで制限されているように、本来持っている身体のポテンシャルを活用したい。そんな身体の動きから体験者を解放することを目指し、体験者の身体の動作を基に絵を描くことのできる作品です。身体の動作のベクトル方向・量・変化量により、キャンバスに描画されるアート表現が変化します。カメラの前で動いたり、踊ったり、運動したり、激しい動きや、緩やかな動き。身体の動きに合った絵が目の前のキャンバスに描かれます。
2019
複数の星の運動には規則性があるのだろうか?
- 渥美智也(情報科学芸術大学院大学)
重力の特徴を学ぶことを目指し、空を見上げて星を見るような体験をしながら、話しをするワークショップです。最初に星の動きと重力に関して問題を提示し、重力に関するシミュレーション映像を鑑賞します。さらに映像から法則を話し合い、身近な物理現象と宇宙の物理現象を結びつけながら重力について理解を深めていきます。天体同士の関係をリアルタイムに生成し表現しました。
2018
うごリング
- 五十川泰規、大野正俊、鈴木毬甫(情報科学芸術大学院大学)
- 鈴木宣也(情報科学芸術大学院大学 教授)
- 赤羽亨(情報科学芸術大学院大学 准教授)
手や足などにつけて遊ぶ音のなる装置。手につけた場合、手の上げ下げや、捻り方によって角度を変えると音色が変わる。鳴らない角度もあり、手をどのように動かすと音がなるのか、あるいは演奏することができるのかを探しながら遊びます。また、遊ぶ様は、他の人から見るとまるで現代舞踏のようなパフォーマンスをする格好となり、体験する子どもも、その子どもを見る周りの子どもや大人も楽しむことができます。
2018
うごフロア
- 五十川泰規、大野正俊、鈴木毬甫(情報科学芸術大学院大学)
- 鈴木宣也(情報科学芸術大学院大学 教授)
- 赤羽亨(情報科学芸術大学院大学 准教授)
人と人とを線で結ぶ床プロジェクションによる装置。上からのプロジェクションにより、床面に人と人を線で結ぶ仕組みです。まず子どもたちが場に入ると、自分自身の足元に色のついた円が現れます。子どもが歩くとその円が自分についてくることがわかります。また、他の子どもの円と自分の円の間に線が結ばれることに気づき、その線の結び方は、距離や密度によって変わります。たくさんの子どもたちが遊ぶと線が結ばれ大きな円ができたりします。
子ども研究員
子ども研究員
「メディア実験室 子ども研究員」にはさまざまなメディアをとおして、いつもとは少し違った新しい感覚のあそびをじっくり体験し、意見や考えを報告してもらいました。
子どもたちは3グループに分かれ、3つの実験室を順に訪れ、各大学のスタッフから説明や遊び方などを聞き、実際に体験してもらいました。
子ども研究員からはあそびのプログラムに対しての感想とともに質問も多く出されました。
実際に参加することで自分だけでなく他の人のことも確かめたり感じたりすることを楽しんでいる様子で、自分と他の人を確かめるツールとして、光・色・音・動きなどがあり、それらの組み合わせがあそびの幅を広げているようでした。
体験後、子ども研究員にはレポートを提出してもらい、更なるの実験へとフィードバックしていきます。